工房織座 「布と人」Philosophy and Passion of Manufacturing
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PROLOGUE

PROLOGUE「織り」に魅せられて

たて糸とよこ糸が交差して生まれる織物は、糸の素材や太さ、色などの組み合わせによって、さまざまな表情をみせてくれます。

さかのぼれば、織物と人間の関係は、数千年も前から。

それは生きるための知恵として、あるいは、暮らしの愉しみとして、いつの時代にも寄り添い、人々の心を豊かにしてきました。

工房織座もまた、先人たちがそうあったように「織り」に魅せられ、ものづくりに挑み続ける作り手たちが集う場所です。

わたしたちは、国内屈指のタオル産地、愛媛・今治にありながら、マフラーやストールといった服飾雑貨にも可能性を見出し、独自の発展を遂げてきました。

工房では、100年以上前の旧式織機を今も大切に使い続けています。

最新の機械のようにスマートにはいかないけれど、カシャンカシャンと音を立てながら、ゆっくりと生まれる織物の独創的な模様と、あたたかな風合いはわたしたちの誇りです。

そして今、自社で培ってきた経験をいかし、仲間たちと手を取り合いながら、織物の産地・今治としての可能性と向き合い、さらなる一歩を踏み出そうとしています。

織物の豊かな個性を次の時代にもつなぐことで、肌で感じられる幸せが末永く続いていくように願っています。

CONCEPT

CONCEPT織物で、あなたの
「ものがたり」を愉しくする

毎日手に取り、肌にふれる織物は、「生活」にかかせないものです。

けれども、あなたの「暮らし」に同じ日の繰り返しはありません。

季節や天候の移ろい、人と人との関わり合い、
うれしいこと、かなしいこと。

それは、生きることの全てをかかえて
続いていく「ものがたり」です。

目が覚めて、日が暮れるまで。
わたしたちの織物が少しでもあなたのそばにいることで、
今日という一頁をもっと愉しくしたいから。

わたしたちもまた、先人たちの「ものがたり」を受け継ぎ、
織物の明日に向き合います。

FACTORY

FACTORY大正時代の織機から
今に息づくものづくり

玉川町鬼原。愛媛・今治の自然豊かな山間に、工房織座はあります。

タオルの産地として知られる今治ですが、この工房でつくられるのは、マフラーやショール、キャップなどの服飾雑貨。

きっかけは、タオルメーカーに長年勤めた1人の職人と100年前のシャトル式織機との出会いでした。

大量生産の時代。最新の機械や高度な技術が熱視線を浴びる中、彼が魅せられたのは、昔ながらの織機だからこそできる織りの表現の奥深さ。

壊れて動かなくなった旧式織機を全国から集めて、復元と改造を重ね、世界でここにしかない「着尺一列機」が誕生したことから、工房織座のものづくりがはじまります。

旧式織機でゆっくりと織り上げる織物は、素材それぞれの風合いが引き立ち、肌触りが良く、ぬくもりのある質感が生まれます。

この唯一無二の織りをいかすため、工房では、今も手仕事を多く取り入れています。

繊維を傷めないようにやさしく洗い、1枚ずつ丁寧に干して自然乾燥。フリンジも、人の手で結い上げています。

手間と時間を惜しまないものづくりには、作り手の想いが込められています。

個性的な織機が並ぶ工房

個性的な織機が並ぶ工房

1915年製の豊田Y式織機2台をはじめ、昭和中期までに製造されたシャトル式織機が9台が並ぶ。各々に独自の改造を施した織機からは様々な織物が生まれる。同じものを安定して、早く、たくさん作るという近代の潮流の逆をゆく生産体制は工房織座の織りに対する探究心の強さの表れである。

工房織座代表 │ 職人 武田 正利

工房織座代表 │ 職人 武田 正利

1950年今治市生まれ。近代化が進むタオルメーカーの工場長を長年勤めた生粋の織職人。タオル地の「コットンマフラー」を世に定着させた開発者の一人でもある。退職後、2005年に54歳で工房織座を創業。新しい織りや形のアイデアを可能にするため、試行錯誤を重ねた結果、小幅で旧式のシャトル織機にたどりついた。半世紀以上、織物開発に携わり、今もなお、その可能性を追求し続けている。

LOCATION

LOCATIONしまなみ海道の終着点 美しい島々、
海と山に囲まれた町「今治」

四国地方の北西に位置する愛媛県今治市。瀬戸内海の壮大な自然を背景に、島々をむすぶ「しまなみ海道」は、サイクリストをはじめ、国内外から多くの観光客が訪れる人気のスポットです。

また、日本一の建造量を誇る造船・海運業、国内のタオルの5割以上を生産する織物業など、古くからものづくりが盛んな町でもあります。

外国船によって綿花の種子が持ち込まれると、温暖な気候を生かして綿花が栽培されるようになり、かつては“伊予木綿”として隆盛を誇った時代もありました。

この地で培われた伝統を受け継ぎ、独自の製織技術を生み出したのが、今治のタオル産業のはじまりです。

高縄山系を源流とする蒼社川の伏流水は、不純物の少ない軟水で、繊維の晒しや染めに最適。肌ざわりがやさしく、繰り返し使ってもくたびれにくい良質な織物が生まれます。

その高い技術・品質は、世界的に注目を集めています。

今治には100を超えるメーカーが技術を競いながら今日も、ものづくりに励んでいます。

分業制が主とされ、染工場をはじめ、縫製、刺繍、プリントなど織物に関わる様々な加工業者が多数あり、町全体が助け合いながら産業を支えています。

ジャカードタオル織機

ジャカードタオル織機

今治は、先染めジャカード織りタオルの産地。織り技術の多様性では世界一といえる。その開発力を支えるのが、日進月歩するジャカード革新織機。

SHOP & COMPANY

今治の工房に併設された直営店「KOBO ORIZA SHOP」では、工房織座ブランドの全てのアイテムがご覧いただけ、織物の風合いを直接手に取って比べながら、お気に入りの1枚を見つけることができます。

工房の見学や明治時代の足踏み織機を使ったワークショップも随時受け付けております。

今治にお越しの際は、是非お立ち寄りください。

株式会社 工房織座

株式会社 工房織座

794 – 0117 愛媛県今治市玉川町鬼原甲 55

KOBO ORIZA Co., Ltd.
55 Onibara-Kou, Tamagawa-Cho,
Imabari-Shi, Ehime 794 – 0117 Japan

Tel 0898-55-2564 Fax 0898-55-2584
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