工房織座のタオル創造プロジェクト「水布人舎」では、肌着の糸をループ(パイル)に100％使用し織り上げた、直接肌に触れた心地のいいタオルを、２シリーズ展開しています。

2018年に登場した、初代「やさしい肌着の糸で作ったタオル」を経て、さらに研究をかさね、織り方や密度を改良して2023年から登場した「MOFA(モフア) 肌着のタオル」と「SALA (サラ)肌着のタオル」です。

「MOFA 肌着のタオル」の一番の魅力は、触れた人皆が感動するほどの、ふっくらとやわらかな肌あたり。そして、驚くほどのボリューム感に、驚くほどの軽やかさ。
極甘撚りにしたロングパイルを密度たっぷりで織ることで、ふくよかなタオルを実現しています。

「SALA 肌着のタオル」は超高密度で丁寧に織り上げられており、触れた瞬間に肌にぴたっと吸い付くような密着感が魅力です。タオル表面の緻密な織りが、体をやさしく包み込み、まるで肌の一部のような心地よさをもたらします。
さらに、洗濯を重ねてもその風合いは損なわれにくく、長く変わらぬ使い心地を保ち続けます。

この2つのタオルの共通点は、肌着の糸をループ(パイル)に100％使用して織り上げている、ということ。「肌着の糸」とは、歴史ある紡績会社「フジボウ」さんで、肌着の用途として紡がれた特別なブレンドの綿糸です。

なぜ、肌着の糸がタオルにつかわれるようになったのか、その開発秘話をこちらではお伝えします。

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2017年、肌着の糸との出会い

「フジボウ」さんが工房にお越しになったのは、2017年のことでした。
肌着業界では著名な紡績メーカーとして以前から存じ上げてはいましたが、実際にお会いするのはその時が初めてでした。

お話を伺うと、近年は化学繊維の肌着に押されて、綿肌着の生産量が大きく減少しており、このままでは消費量がさらに落ち込み、せっかくの良質な糸であっても生産の継続すら難しくなる恐れがあるとのことでした。

水布人舎のコンセプトには、メーカーが持つ埋もれた良い素材や技術を見直し、商品として形にし世の中に発信していくという理念があります。
フジボウさんのご事情を伺いながら、「今治でこの素材を使ってタオルとして活かせないだろうか」と考えるようになり、話は「綿肌着に使われる最上級の糸でタオルを作れば、きっと素晴らしいものができるのではないか」という方向へ進んでいきました。

そして、私たちはついにこの特別な素材にたどり着いたのです。

70年変わらない信頼のおける糸

もともとは高級綿肌着用として、肌触り・通気性・速乾性・耐久性を追求し、70年前に研究開発された糸です。その糸が、70年間変わらぬ品質で紡がれ続けていることを知り、「これは信頼できる素材だ」と直感しました。

その思いはやがて、「この糸なら、絶対に良いタオルが作れる」という確信へと変わっていきました。

良いタオルに求められる要素は、肌触りの良さ、吸水性、速乾性、そして洗濯を重ねても風合いが持続する耐久性です。
それらすべての条件を満たす糸が、異なる業界で、しかも70年も前から存在していたとは――改めて、その出会いに感動しました。

ロングループで、拭き心地のいいものを

その後、その素材の魅力を最大限に引き出してくれる今治のタオルメーカーを選び、ともに商品開発に取り組むことになりました。

2018年、最初に製作したタオル「やさしい肌着の糸で作ったタオル」は、高密度かつロングループで織り上げることにしました。
手に取ると、しっとりとした柔らかさがありながらも、十分なふくよかさを持ったタオルが完成しました。

そして2022年には、織り方や密度を一から見直し、より肌ざわりが良く、毛羽落ちの少ない、長く愛用し続けることができる新たなタオルの開発に取りかかりました。

その結果、異なる風合いを持つ2種類のタオル「MOFA 肌着のタオル」と「SALA 肌着のタオル」が誕生しました。

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「MOFA 肌着のタオル」と「SALA 肌着のタオル」は、糸選びから織りの組織まで、細部にまでこだわって仕上げた、自信をもっておすすめできるタオルです。

発売以来、どちらのタオルも多くのお客様にリピートいただいており、風合いの良さや、ボリューム感を損なわない上質な存在感、さらに洗濯を重ねても長く続く使用感について、嬉しいお声を多数いただいています。

特別な糸で丁寧に織り上げた一枚を、ぜひご体感ください。