たて糸が波を描く、不思議な織り「たてよろけもじり織り」
生地には、不思議な波模様がしっかりと描かれています。
これはプリントではなく、織りによって生まれる模様。経糸が波を描くように揺れながら織り込まれる、めずらしい「たてよろけもじり織り」によるものです。
揺らぎのある織りによって生まれる、生地の中の密度の差。模様は平面的ではなく、織りそのものが浮かび上がるような立体感を感じさせます。
特に、たて糸とよこ糸の色に濃淡がある部分では、波模様が、まるで奥行きがあるかのようにはっきりと現れます。
ショートサイズのコンパクトな一本ですが、首もとにそっと添えるだけでも、織りの力強さと美しさが引き立つ1枚です。


シルクの艶と、とろり、なめらかな肌ざわり
たて糸には100%シルク、よこ糸にはシルクコットンを使用。
それぞれの糸が重なり合うことで、なめらかさと軽やかさをあわせ持つ質感が生まれています。
手に取るとまず感じるのは、とろりとなめらかな風合い。
これまでさまざまなマフラーを織ってきた中でも、思わず驚くほどのやわらかな肌ざわりです。
巻くと、布がすっと落ちるように、首へと自然になじんでくれます。
シルクの艶はありながら、上品すぎずどこかカジュアルな雰囲気で、日常の装いにも取り入れやすいショートマフラーとして作りました。


うれしい、ショートサイズ
首もとに小さく収まるショートサイズのマフラーは、年々求める方が増えています。
ボリュームを出しすぎず、すっきりと身につけたい。そんな気分にちょうどよく寄り添う長さです。
このマフラーは、ひと巻きするだけで自然と形がまとまります。
もじり織りならではの粗めの織りと、少し太めの糸によって、生地がストンと首もとになじみます。
「ひと巻き」
「ひと結び」
「ひと巻き」しても「ひと結び」しても首もとがもたつかず、すっきりときれいに収まる。
適当に巻いても自然なドレープが生まれ、軽やかな表情が首もとに添えられます。
色のコントラストとグラデーション
このマフラーは、表情の異なる二つの面で構成されています。
片側はコントラストをしっかりと効かせ、織りの波模様がはっきりと見える面。
もう片側は三段階のグラデーションになっており、色が重なるにつれて模様が少しずつ現れてきます。

巻き方によって見える色や模様が変わるため、コンパクトなサイズでも首もとに豊かな表情が生まれます。
さっと巻くだけでも、織り模様と色の変化が自然なアクセントになります。

工房織座の織りと手仕事
このマフラーに用いられている「たてよろけもじり織り」は、非常にめずらしい織り方です。
約20年前、壊れていた豊田Y式織機を修理し、さらにカスタマイズすることで生まれた工房織座オリジナルの技法です。

織機の筬(おさ)の仕組みに工夫を加えることで、経糸が波を描くように揺れながら織り進み、独特のゆらぎ模様が現れます。
機械の構造から生まれる、ほかにはない織り表現です。
生地の両端のフリンジも、ひとつひとつ手作業で結んで仕上げています。
控えめなフリンジが、こだわりの織り模様にさりげないアクセントを添えています。

































