2026.03.16 / 機織り工房のこと
110年前の織機「豊田Y式」で織る
※この記事は内容を再編・加筆し、更新しています。

2026年3月11日、トヨタ自動車の豊田章男会長が工房織座を訪れてくださいました。
私たちが大切に使い続けている「豊田Y式」の織機をご覧いただいたことをきっかけに、
あらためてこの織機についての記事を整理し、内容を更新しました。

┃日本の発明家・豊田佐吉が生み出した「豊田Y式」
工房織座では、古い日本製の織機を用いて織物づくりをしています。
稼働している9台の織機のうち、最も古いもので豊田佐吉が考案した「Y式織機」。
1915年(大正4年)から1923年(大正12年)の間に43000台生産されたとの記録されているこれらの
織機からは、当時ゆかたや晒の布などがさかんに織られていました。
┃工房織座にたどりついた「豊田Y式」
それから時を経て2005年。工房織座の職人武田は、一人全国の織物産地を巡り、Y式織機を探します。
日本のとある織物産地で、ガラクタと化したY式織機を見つけた武田は、4台を1台ずつ軽トラックに乗せて持ち帰りました。
┃壊れていた「豊田Y式」をよみがえらせる
動くことの無い壊れた織機。持ち帰った4台の織機は、まず最初にすべての部品を一つ一つ分解。
使える部品だけをより集め、一から組み立て直します。
そうして、新たに出来上がったのは、2台の織機。
壊れて動かない4台の織機は、動く2台の織機へと再生されたのです。


昔のように動くようになった織機。
しかし、これで完成ではありません。
織機には、さらに特殊な改造を施していきます。
┃改造を重ねて生まれた織機
昔の織機で織物づくりをしたかったのは、昔の織物を再現したかったからではありません。
改造を加えることで、これまでにない「新しい織物」を生み出したかったのです。
最新の革新織機では織ることのできない、改造を重ねた古い織機だからこそ表現できる織物があります。
独創的な織り模様、心地よい風合い、そして無縫製のつくり。
織機のあらゆる部分に改造を施し、そして完成したのが、世界にただ一つの工房織座オリジナルの織機
「若尺一列機(じゃくいちれつばた)」です。


多く織れて一日に30枚、少ないものでは10枚程度。一枚一枚確かめながら織り上げることで、温かく柔らかい、独創的なオリジナルの織物が作られます。
工房織座では、原点に立ち返り、新しいもの創りをテーマに、環境へのやさしさや、肌触りの良さを吟味し、着尺一列機だからこそ表現することのできる、存在感のある確かな「織物」を作り続けます。
Y式で織られた商品一覧
豊田Y式の織機2台で織られた商品の一部をご紹介します。
下記リストからご覧ください。








































