2023.10.14 / 機織り工房のこと
代表 / 職人 武田正利
織物の魅力にとりつかれて半世紀。
旧式織機の可能性を追求する、
今治を代表する職人。
40年近く今治市のタオルメーカーに勤務、 工場長としてタオル製造に深く携ってきました。
2000年代、 安価な海外製品に押される現状を目の当たりにし、従来の製品から脱却を図るため、 タオル織機の特徴を活かした新たなアイテムとして、 「コットンマフラー」の開発・製造の中心メンバーとして推進。
また同時期 「コットンマフラー」の開発と平行して、明治から昭和にかけての歴史的な織機の研究を始め、すでに消滅していた歴史的なヒゴ織り機や、二丁箴バッタン織機等、 当時の書物を参考に一から作り上げ復元することに成功しました。 これらの経験を重ねる中で、 旧式織機には、 現代の革新織機では表現することのできない技術の可能性があることを確かめていきました。
タオルメーカーを退職した後、2005年に工房織座を創業。大正時代に製造された豊田Y式織機、 現代では稼動することなく廃棄寸前のその織機を他産地から4台譲り受け、分解。 使える部品だけをより集め、2台完成させました。さらに、改造をかさねオリジナルの織機 「着尺一列機」 を作り上げました。
カスタマイズされた織機からは、工房織座独自の織り技法 「たてよこよろけもじり織り」 や 「傾斜もじり織り」などが生み出されています。
「織物の可能性は無限大」
生涯現役で、 今もなお新しい織物を追求し続けています。
株式会社工房織座
代表取締役/職人 武田正利
【受賞・認定歴】
■第三回 ものづくり日本大賞 経済産業大臣賞
『100年前の旧式織機を復元・改良し、世界初の「たてよこよろけもじり織り」を開発』
■2008年 21世紀えひめの伝統工芸大賞 準大賞
■愛媛マイスター(織機調整職種)認定